薄毛の原因|ストレス(1)

「ストレスが多い」「ストレスが溜まる」など、ストレスはよく使われる言葉ですが、具体的にどういうことかご存知でしょうか?

ストレスとは、なんから刺激(ストレッサー)によって、怒ったり、憂鬱になったり、涙が出るなどの心や身体、行動などにゆがみや変調などが生じる生体反応のことを言います。

長時間残業や責任の重い仕事のプレッシャーや、親戚や職場、ママ友などの人間関係の悩みなどをストレスと言うことが多いですが、これらはストレスを起こす刺激なので正しくはストレッサーと言います。

女性は結婚、出産などライフイベントによって、生活や環境がガラリと変わることも多く、男性よりストレッサーが多いと言われていますが、このストレッサーによって引き起こされるストレス反応が、女性の抜け毛や薄毛の原因の1つと言われています。
このストレスについては長くなるので、2回に分けて説明いたします。

ストレスとストレッサー

 

現代はストレス社会と称されるほど、私たちの周りはストレッサーにあふれています。
ストレッサーには満員電車や騒音、排気ガスなどの物的な刺激もあれば、アトピーや花粉症などの不快な症状、梅雨や厳寒・猛暑などさまざま。
苦痛や喪失などの経験につらい、悲しい気持ち、さらには嬉しい・歓喜の気持ちなど自覚のないようなものも該当します。

  1. 物理的ストレッサー
  2. 暑さや寒さの寒暖の変化・天候や気圧の変化・騒音・自然災害・事故などの外部環境によるもの

  3. 化学的ストレッサー
  4. 排気ガス・ホコリ・公害物質・酸素の欠乏・タバコ・酒・カフェイン・薬物・栄養不足など、人工的な物質・有害物質によるもの

  5. 生物学的ストレッサー
  6. 細菌、ウィルス、花粉などによる感染症や炎症・むし歯・過労・睡眠不足などの体の変化によるもの

  7. 心理的ストレッサー
  8. 怒り・悲しみ・憎しみ・恐怖・緊張・不安・心配・寂しさなど、個人の気持ちの変化によるもの

人間には体を環境の変化に適応させて安定させる「ホメオスタシス(生体恒常性)」という機能があり、3つの働きのバランスを保つことで、健康を維持しています。
・自律神経系
・内分泌系(ホルモンバランス)
・免疫系

脳はストレッサーの情報を受け取ると、それを生命や心身の危機と判断します。
そしてストレッサーに対抗できるように、視床下部が「自律神経系」と「ホルモン系」に働きかけて身体を適応させようとします。
ストレス反応は心身を守るための本能的な反応で、生存のためには欠かすことのできないとても大事な働きです。

ストレス反応はその原因のストレッサーがなくなれば解消されます。
しかし長期間、もしくは強烈なストレッサーに晒されると、ストレス反応が継続したまま戻らなくなることがあります。
つまりストレス反応によってホメオスタシスの働きが乱れて、心身や行動に病気や異常につながるのです。

自律神経の乱れ

 
自律神経はストレッサーに対抗するため、「アドレナリン」「ノルアドレナリン」を分泌し、交感神経を優位に働かせ、脈拍を早く、血圧・血糖を上げて「闘争と逃走モード」に心身を活性化します。
※参照 『自立神経の役割』

しかし長期間、もしくは強烈なストレッサーに晒されると、自律神経が乱れて交感神経・副交感神経の働きが偏った状態が続き、体内のエネルギーを使い果たすとどちらも働かないようになっていきます。

交感神経が過剰に働き続けると心身は常に緊張状態を保ち、筋肉・血管が収縮して血圧が上がった状態が続くので、血行が悪くなります。
血行が悪くなると頭皮の毛根まで酸素や栄養を十分に送れなくなり、また老廃物が体内に溜まることで代謝が悪くなり、細胞の老化が促進されます。

また交感神経が過剰に働き続けると、心身を「休息と消化モード」に調整する副交感神経はよく働くことができません。

通常、食事をすると副交感神経が働いて胃や腸などの消化器官の働きを活発にして栄養を消化吸収しますが、交感神経が働き続けることでその働きが抑えられて十分な消化吸収ができなくなります。
そのため消化器官の機能が低下して食欲不振に陥ったり、胃炎や胃潰瘍などの病気に繋がることがあります。

血行不良で新陳代謝は滞り、栄養不足の状態では、体の疲労やダメージに対するメンテナンスとエネルギーの補給は全身すみずみまで十分にできなくなります。
メンテナンスとエネルギーの補給はまず生存に必要な臓器を優先するため、髪の生成は滞り、頭皮環境は悪化しやすくなります。